概要
デュオレストの標準のヘッドレストから、角度調整できる外部のヘッドレストに交換し、使い勝手を向上させる。
発端
上記記事で購入した、デュオレストをしばらく使ってのこと。

この標準のヘッドレストはぐにゃぐにゃで、おまけ程度である。
クッション性はあるものの固定感がなく、首を左右に傾けると頭が真横に落ちる。おおよそ普通の椅子のそれとは異なり、はっきり言ってヘッドレストの役目を果たせていない。
元々ヘッドレストには期待せずに購入したものではあるが、構造自体は比較的シンプルでいざとなったら各所を改造しやすいだろうという目論見があった。
このヘッドレスト改修はその目論見を実践するのにちょうどいいので、チャレンジすることにした。
設計
外部のヘッドレストを取り付ける方法として
- 挟み込む
- ボルト締め
- 紐締め
などが考えられる。
挟み込みは椅子の背もたれ上部のフレームにクリップ的につけるもの。だがデュオレストは異形の椅子なため、そもそもフレームがない。
今回は支柱に穴を開け、ボルトオンで止めることにした。
材料、道具
- 交換用ヘッドレスト
だいぶ前に購入したもの。互換性はない。
前の椅子(オカムラ シルフィー)に取り付けようとしたが、断念して放置していた。

- M6ボルト、ナットセット(ダイソー)
- マイナスドライバー
- ドリルビット、電動ドライバー
- 色鉛筆
- 3Dプリンター
制作作業
標準ヘッドレストの取り外し

ヘッドレスト裏側のカバーを外す。マイナスドライバーで隙間からこじ開ければ取れる。
ヘッドレストは金属製の支柱に、上から被さるように差し込まれていることがわかる。

表側のボタンと同じ位置にネジがある。ここで高さ調節機能のためのバネなどが仕込まれている。

これを外すと、ヘッドレストは上から抜き取れるようになる。
次の作業をしやすくするため、ヘッドレストが差し込まれていた金属の支柱を椅子から外しておく。
この支柱に交換用のヘッドレストを取り付けられるように加工を施す。
交換用ヘッドレストの分解

椅子との接続部分に加工を施すため、まずは分解。
こちらもカバーがあるので、同じ要領でマイナスドライバーで外す。
ネジ止めされているブラケットを外し、長めのボルトを取り付けられるかを確認。
このボルトを椅子側の支柱に貫通させ、ナットで締めて固定する算段である。


椅子側支柱の穴あけ、接合
デュオレストの支柱に固定用の穴を開ける。
支柱とヘッドレストを照らし合わせ、穴あけ位置を決める。
元々の固定位置では低くなりすぎるため、支柱の上側に開けることにした。
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穴の部分を色鉛筆でマーキングする。
ドリルで穴を開ける。


仮でボルトナットで接合してみたが不安定だったので、結束バンドを追加。
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完成・・・?

不格好だが当初想定した形にはなった。
しかし実際によりかかると、あからさまに剛性がないというか、回転して前後左右にズレまくる。
とても信頼して頭をあずけられない。
原因分析
改めてこのヘッドレストを確認すると、ブラケット側に突起があり、
この突起がヘッドレスト側の溝にはまることで、上下にスライドさせつつ左右に動かないようにしていた。
なのでデュオレストの支柱に突起を取り付けるアダプターを3Dプリンターで制作することにした。

制作作業その2
アダプター作成
溝とボルトを通す穴を確認し、モデリング




筒部分にデュオレストの支柱を通し、2つの穴の方にヘッドレストのボルトを通す。
ヘッドレスト側に左右に細い縦長の突起を設け、標準のブラケットと同じように固定される仕組み。
なお四角い穴は、ボルトを閉めるため致し方なく開けた作業用の穴である。
あらためてこのアダプターを通して接合。
溝にアダプターの突起が入り、左右にずれなくなったことを確認。



元々のブラケットの仕様上こうなるものなのだろう
今度こそ完成

剛性はちゃんと出ており、思いっきり預けても安心感がある。高さ調節もちゃんと機能している。
肝心の角度調整だが、残念ながら思ったほどの効果はなかった。
これはアダプターや取り付け位置的に、ヘッドレストが後ろにオフセットされて後頭部の距離が空き、角度の効果が得られにくくなったためだろう。
しかし純正のグラグラヘッドレストの固定感のなさが解消され、普通の椅子並のヘッドレストにはなった。
総評
最初の想定通りにいかなかったものの、3Dプリンターの助けを借り、実用的な形で改修することができた。やり方を調整すれば同じような手順で、他のヘッドレストでも対応できると思う。
純正よりも明らかに使い勝手が向上したので、今回のDIYは成功と言っていいだろう。
ただし反省点はあるわけで、今回のような不可逆的な加工を施す案件では、事前調査が疎かになると取り返しがつかなくなってしまう。
ブラケットの仕組みを最初から認識できていれば、想定外のアダプター制作作業が入るといったトラブルを避けられただろう。
今回はたまたま椅子やヘッドレストがシンプルで修正をきかせやすかっただけで、複雑な形状や制約のあるものには行き当たりばったりな対処法は通用しないだろう。
この経験は今後に活かしていきたい。